INDI Library
KStars(Ekos)による操作
KStars は様々な OS で動くプラネタリウムソフトで、Ekos を通じて望遠鏡の操作もできる。 Ekos は KStars に含まれており、INDI Library を使うことで様々な望遠鏡機器に対応している。
KStars のダウンロード
KStars
設定
観測地点の設定
- メニューの[設定]→[地上の場所]を選択する。
- ダイアログで右側にあるリストから観測地点の都市を選択する。
- リストに無い場合は「場所データを表示/編集」のところで国、都市、緯度、経度、Elevation(高度)などを入力して[+]をクリックする。
- [OK]をクリックする。
天体の導入
Ekos で INDIサーバーに接続してアラインメントが済んでいれば KStars から天体を導入できる。
- KStars で導入したい目標の天体を探す。
- 目標の天体の上でマウスを右クリックする。
- [Mount名]→[Goto]を選択する。
- 望遠鏡が目標の天体に向けて動き出す。
Ekos
起動
- KStars を起動する。
- メニューの[ツール]→[Ekos]もしくは[Toggle Ekos]のアイコンをクリックして Ekos のパネルを開く。
Profile の作成
使用する望遠鏡機器に応じてEkosでProfileを作成する。
- [+]を押して Profile Editor のパネルを開く。
- Profile の名前を決める。
- Mode は [Remote] を選択してホストには INDIサーバーの IP Address を入力する。
- Select Devices で各望遠鏡機器を選択する。
- [Save] をクリックして保存する
INDIサーバーへの接続
接続開始
- 作成した Profile を選択する。
- [⯈]をクリックすると INDIサーバーに接続し、接続がうまくいけば INDI Control Panel が起動する。
- 各望遠鏡機器に自動的に接続される。
- Optical Trains のウインドウが出たら設定する。
接続停止
- [切断]をクリックする。
- [■]をクリックする。
Optical Trains の設定
操作する Mount, Camera, Scope/Lense などをリストから選択する。
Mount, Camera については Profile で指定したものから選択する。
Scope/Lens については以下の手順で使用する鏡筒などの情報をリストに追加しておく必要がある。 これがないと Plate Solving による自動アラインメントができない。
- [Telescope & Lens]をクリックする。
- 「望遠鏡」タブで鏡筒の情報を入力する。
- Id:自動的に設定
- 製造:メーカー名
- モデル:モデル名
- タイプ:[屈折]や[ニュートン]など
- 口径:単位はmm
- 焦点距離:単位はmm
- [+保存]をクリックしてリストに追加する。
望遠鏡架台の手動操作
- Ekos で Mount タブを選択する。
- [Mount Control]をクリックする。
- 操作パネルが現れるので矢印をクリックして手動操作できる。
カメラの画像取得
- Ekos で CCD タブを選択する。
- 露出(時間)などを設定する。
- 右側にあるアイコンのボタンをクリックして画像や映像を取得する。保存はボタンをクリックしたあとの画像や映像のウインドウで行う。
- [Capture a preview] 画像を取得する。
- [Start framing(loop)] 一定間隔ごとに画像取得を繰り返す。
- [Live Video] ライブ映像を取得する。
アラインメント
INDI サーバーでは KStars と Ekos を使用してアラインメントを行う。
手動アラインメント
INDI Library のマウントドライバの Alignment Subsystem によって手動アラインメントを行う。
- アラインメントに使う目標の天体に手動操作で望遠鏡を向けて、カメラの真ん中に天体が来るようにする。
- KStars で、その目標の恒星の上で右クリックして [Mount名]→[Sync]をクリックすると sync point が作られて望遠鏡架台と INDIサーバーのマウントドライバの座標の同期が行われる(one star alignment)。
- 別の天体の上で右クリックして [Mount名]→[Goto] をクリックして望遠鏡が導入できるか試してみる。
- もし導入先がずれている場合は、手動操作で調整してカメラの真ん中に天体が来るようにしたあと、その恒星で右クリックして [Mount名]→[Sync]をクリックすると2つめの sync point が作られて同期が行われる(two star alignment)。
- 同じ手順で sync point を増やして精度を上げることができる。
自動アラインメント
Plate Solving によって自動アラインメントを行う。 Plate Solving では、カメラから取得した画像に写っている星をデータベースと照合して解析し、望遠鏡が向いている方向を割り出してアラインメントしてくれる。
ここでは Solver として Ekos に備わっている StellarSolver を使用するが、設定で ASTAP なども使用できる。
準備
- データベースの Index ファイルをダウンロードする。
- Index ファイル(拡張子 fits)を http://data.astrometry.net/ からダウンロードしてフォルダに保存する。
- FOV に応じて色々あるが、とりあえずは 4100-series の fits ファイルをすべてダウンロードする。あとは FOV に応じて追加ダウンロードするとよい。
- Debian だと Ekos でダウンロードしたり、パッケージ astrometry-data-* をインストールしてもいい。
- Ekos を開いて Align タブをクリックする。
- 右下の [Options…]をクリックすると設定のダイアログが開く。
- [Index Files] をクリックする。
- Index Files Location でダウンロードした Index ファイルのフォルダを選択する。
- 選択肢になければ [+] をクリックしてフォルダを追加する。
- 下側の Index Files のリストでフォルダにあるファイル名に応じてチェックがつくか確認する。
- Linux や macOS だとここでチェックすることでファイルをダウンロードすることもできる。
- [OK] をクリックする。
実行
- Ekos を開いて Align タブをクリックする。
- Solver Action で [Sync] か [Slew to Target] を選択する。[Slew to Target] だと時間がかかる。
- [Sync] 解析して座標を同期
- [Slew to Target] Sync を繰り返して目的の座標に導入
- [Nothiong] 解析だけ行う
- Plate Solve Capture Options でカメラのパラメータを設定する。
- [Capture & Solve] をクリックすると画像を取得して解析が始まる。